生き方

美術科高校の生活

自分の通っていた美術科高校の様子を紹介。(※約20年前の話です)

学校によっていろいろ違うと思うので、参考程度に。

美術科高校の男女比

圧倒的に女子が多いです。

わたしが通っていた時は、1クラス約30人のなか、男子はたったの4人。

これでも男子が多かったそうで、先生の話では過去には男子1人の年もあったとか。

わたしの行った高校は音楽科もあり、体育は音楽科との合同授業でしたが、音楽科もほぼ女子です。

男子は肩身が狭そうでした。

美術科高校の生徒

オシャレでモデルみたいに洗練されている子から、オタク系女子までいろんな子がいました。

ふつうに漫画やアニメやゲームといったオタク話ができるというのは嬉しかったですね。

夏休みに友達といっしょに同人誌を作ってコミケで売る子もいました。

自分とは属性が違う人でも、美術科にいる時点で「絵が好き」という共通点があるので、話しやすいというのはあります。

音楽科は夏休みに海外留学するようなお嬢様っぽい子が多かったのに対して、美術科は庶民的な子がほとんどだったのでなじみすかったです。

美術科高校の授業

美術系の授業

座学は美術概論、西洋美術史、日本美術史があります。

美術概論は黄金比はフィボナッチ数列と関係あるだとか、モナ・リザのモデルはジョコンダ夫人だといわれているとか雑学っぽい授業です。

西洋美術史は忘れました。

日本美術史はひたすら仏像の名前を暗記していたことしか思いだせない……。

実技は1年生の時に油絵、日本画、彫刻、デザインを順番にやっていき、2年から専攻を決めます。

2年生のときだけ、副専攻というサブ授業もありました。(複数ある中から選択)

わたしは専攻がクラフトデザイン(工芸デザイン)、副専攻が版画でした。

クラフトデザインでは染色や鍛金(銅板を金槌で打ってレリーフなどを作る)などをやっていました。

羊毛からフェルトを作ったり、トンボ玉でアクセサリを作ったりと、わりとフリーダムだった気がします。

版画は作品を作りながら代表的な技法を学んでいきます。

シルクスクリーンでTシャツを作ったり、銅版画やメゾティントで作品を作ったりしました。

3年生になると受験用にデッサンの授業が増えますが、受験しない人は代わりに漆の授業を選択できました。

お菓子を食べておしゃべりしながらお箸とおぼんを作るという、けいおん! もビックリなほのぼの授業でした。

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放課後ティータイムどころか、授業中ティータイム(先生公認)です。

定期試験

学科のテストのほかに、鉛筆デッサンの実技試験があります。

モチーフのまわりを取りかこむようにイーゼルが置かれ、クジで席を決めてクラス全員でいっせいにデッサンをします。

実技試験の結果は公表されません。

聞きたい人だけ先生に個別に聞きにいきます。

聞きにいくとクラスで何番めだったかを教えてもらい、かんたんに講評してくれます。

実技試験では赤点や追試はありせん。

わたしはいつも下から数えた方が早いくらいの順位でしたが、ふだんの授業の課題をサボったりしなければ、成績が悪くなるということはないです。

成績表

美術科目は美術概論、美術史、デッサン、実技で項目が分かれます。

通知表がまだ手元に残っていたので晒してみる。

1年生。
素描はデッサン、構成は油絵とか日本画とかをひっくるめたやつです。

2年生。
いちばん科目が細かい。

3年生。
学科が一気に減ります。

部活動

美術科だから美術部……というわけでもなく、ふつうに野球部やバスケ部といった運動系の部活に入る人もいます。

私は絵との親和性を考えて写真部に入っていました。

部活動は普通科など別の科の人と関われる数少ない機会なので、興味があれば入ってみるのもいいです。

その他行事・自主活動

東京の美術館に美術鑑賞に行ったり、クラスで写生旅行がありました。

あとは県内でイベントがあると、パンフレットの表紙などが学内公募されたりします。(参加自由)

土曜日も学校施設が開放されていたので、デッサンや授業中に終わらなかった課題をやりに行くことも多かったです。

美術科高校の進路

8割くらいの子は美術研究所(美研)に通いながら美術大学(美大)を受験します。

専門学校に行ったり就職する人はあまりいません。