エルドリッチホラーの拡張セット「失われた知識」を買いました。
以前はプレミア価格で10万円くらいしていましたが、2018年に再販されて手に入りやすくなりました。
新しいエンシェントワン「イグ」に3回ほど挑んで、ようやく勝てたのでレビューします。
エルドリッチホラー基本セットのカードに混ぜて遊ぶ(単独では遊べない)タイプの拡張セットになります。
追加されるカードには左下にアイコンが記載されているので、基本セットのカードとは見分けがつくようになっています。
エルドリッチホラー基本セットのレビューはこちら。
→クトゥルフ系協力型ボードゲーム・エルドリッチホラー全エンシェントワンをクリア後の感想レビュー
目次
基本セットのカード追加
エンシェントワンごとのリサーチカードが大量追加!
基本セットで戦う4体のエンシェントワンのクエストカードが2枚ずつ、リサーチカードが16枚ずつ増えます。
ヨグ=ソトースは新クエストで使うスペシャルイベントカードも10枚ほどあります。
(基本セットに入っている、復活後に使用するスペシャルカードとはタイトルが違うので注意)
クエストカードは基本セットだけだと4枚中3枚使うので、内容をすぐ覚えちゃうんですよね。
クエストカードがすこし増えたおかげで次はどんなクエストになるのかな? という楽しみが増えました。
リサーチカードも基本セットには8枚ずつしかなくて、1ゲーム中につきて捨て札からシャッフルしなおして使っていたのが、いっきに3倍に。
拡張セットの新カードには能力値-2で判定というものも多く、能力値3だと失敗しやすくなっています。
そのおかげでスリルのある冒険が味わえるようになっています。
遭遇カードは各都市8枚ずつ追加、ほかの遭遇カードも微増
都市遭遇カード(アメリカ・ ヨーロッパ・アジア)は各8枚ずつ、合計24枚追加されます。
こちらも1ゲーム中になくなりやすいので、シャッフルの手間が減って嬉しいです。
内容的には判定が厳しくなったぶん、任意のスキルをレベルアップするというカードが増えた印象。
ほかの遭遇カードは探険遭遇カードが各場所1枚ずつ(計6枚)、一般遭遇カードが4枚、異世界遭遇カードが5枚増えています。
こちらは追加枚数が少なめなので、それほど変化は感じないかも。
低コストながら使える助力カードが追加
助力カードは16枚追加されます。
コスト1で買えて1ラウンド中に1回、能力値判定のダイスを1個追加できるランタンなど、低コストだけど便利なカードが増えました。
これによって影響力が低めのキャラクターでも助力カードを得やすくなっています。
その他カードの追加
呪文カードが28枚、状態カードが24枚、アーティファクトカードが8枚追加。
新しい呪文は「毒の霧」と「治癒」の2種類。
あとは既存の魔法の裏面の効果が違うバージョンのカードが追加されていたりします。
状態異常は「毒」と「時空の迷子」が追加されます。
毒になった探索者は毒が治るまで休息で体力・正気度を回復できなくなり、同時発生効果ごとに体力が1点減るので体力4点の探索者がやや使いづらくなります。
ジャクリーン(予見者)もチャーリー(政治家)も固有能力が強すぎたのでデメリット部分が追加された感じ。
それでも強いけど。
時空の迷子はつぎの遭遇まで行動不能です。
遭遇の変わりに状態カードを裏返すことで復帰できますが、現実世界に戻ってくるにはけっこうな代償を要求されます。
その一方で、「闇との盟約」の効果はマイルドになりました。
エルドリッチホラー基本セットだと「闇との盟約=死ぬ」みたいなイメージでしたが、死なない闇との盟約カードが増えたので死亡率がやや下がりました。
追加されたのは1枚だけだけど、それでも死亡率17%ダウンなのでけっこう大きい。
闇との盟約状態になることでプラス効果がある遭遇カードもあるので、状況に応じて使っていきたいところです。
新エンシェントワン:イグが追加
蛇の王と呼ばれるエンシェントワン・イグが追加されます。
新しい状態異常の毒をバラまいてきます。
復活までの破滅トークンの初期値は「10」で、あっという間に復活します。
そのかわりエンシェントワン復活後にプレイヤーキャラクターが敗北しても、プレイヤーがゲームから脱落せずに新しい探索者で継続できるようになっています。
エルドリッチホラー拡張・失われた知識の感想まとめ
エルドリッチホラー基本セットを遊んだときの「リサーチカードや都市遭遇カードの枚数が少ない」という不満を解消してくれる拡張セットです。
何回もプレイするとクエストカードや都市遭遇カードの内容を覚えてしまうので、新鮮な気持ちで遊べるようになりました。
また、カード増量にともないバランスもすこし調整されています。
エルドリッチホラー本セットではチャーリー(政治家)が助力しつつ東京遭遇でモンスターを倒すのが強かったのですが、低コストの助力カード増加・新しい東京遭遇カードの効果で相対的に弱体されています。
拡張セット「失われた知識」を入れると難易度がすこしあがるので、奇数人数でプレイするときは共通で操作するキャラクターを1人まぜて、キャラクター数を偶数にして遊ぶのがおすすめです。
奇数人数+失われた知識入りは、難易度がすさまじく高いです。
欲をいうなら、クエストカードの追加がもっとあると嬉しかったです。
1ゲームで3枚引くので、6枚でもまだまだ少なく感じます。
基本セットのカードと混ぜるとカードセットの厚みがだいぶ増すので、収納はエルドリッチホラー基本セットの仕切り紙をはずさないとキツいかもしれません。
買う前はエンシェントワンが1体しか追加されないし、少ないかな? と思っていたのですが、既存のエンシェントワン4体のプレイした感覚もかなり変わるので満足でした。
お値段も3000円代と手ごろですし、エルドリッチホラーの基本セットを楽しんだ人なら間違いなく楽しめます。