マイス&ミスティクスのシナリオ全クリアしました。
- 1人~4人でプレイできる協力型ボードゲーム
- かわいいネズミが主人公
- 特殊ダイスを使った判定
と、わたしの好きな要素てんこもり。
しかし敵にゴキブリ(フィギュアつき)がいると聞いて、1年以上買うか買わないか悩んでいていました。
結論からいうと、買ってよかったです。
マイス&ミスティクスの紹介
マイス&ミスティクスは、RPGタイプの協力型ボードゲーム。
章ごとに決められた勝利条件を満たすとステージクリアです。
ルールブックとは別にストーリーブックが入っていて、シナリオはストーリーブックに書かれています。
全11章、57ページ。
1回のプレイは2時間くらいなので、1つでたっぷり遊べます。
悪い魔女に乗っとられた王国を取り戻すという王道系のストーリーで、冒険の舞台はお城の中や地下となっています。
章ごとに正方形の部屋タイルをつなげてマップを作っていきます。
部屋タイルごとに敵が出現し、敵を全滅させてから調査アクションを完了すると次の部屋タイルへ進める……といった感じです。
部屋タイルは8枚×裏表で16種類。
1章でだいたい4枚~5枚の部屋タイルを使うので、広めのスペースが必要です。
縦横25cmの部屋タイルを2枚~3枚並べて50cm~75cm。
それ以外にストーリー管理ボードやキャラクターシートを置くスペースが必要になります。
敵・味方ともにフィギュアがついているのが魅力。
同じRPG系協力ゲームのアンドールの伝説と同じく、時間制限もあるのでバランスはなかなかシビアです。
ゲームの残り時間はストーリー管理ボードで管理します。
時間以外にもパーティ共有アイテムや戦闘時の手番順を決めるカードを置くスペースなどがあります。
ストーリー管理ボードで特徴的なのは、ボードの上にあるチーズホイール。
戦闘時に敵がダイスのチーズの目を出すとチーズトークンがチーズホイールにたまっていきます。
チーズホイールがいっぱいになるとサージ(増援)が起こり、強敵がでてきます。
味方も戦闘時にチーズの目を出すとチーズトークンがもらえ、技を使うのに使ったり、レベルアップして新しい技を覚えることができます。
覚えた技は次の章以降にも引き継ぎもできるので、キャラクターを育てる楽しみがあります。
マイス&ミスティクスのキャラクター
プレイヤーとして選べるキャラクターはぜんぶで6人(6匹?)
マイス&ミスティクスでは章ごとに参加するキャラクターの人数が決められています。
そのため、プレイ人数によっては1人が2役プレイすることもあります。
章 | キャラクター人数 |
---|---|
1章 | 4人 |
2章 | 4人 |
3章 | 4人 |
4章 | 6人 |
5章 | 4人 |
6章 | 4人 |
7章 | 4人 |
8章 | 4人 |
9章 | 2人+敵陣営 |
10章 | 4人 |
11章 | 6人 |
キャラクターによって能力値や覚えられる技が違います。
ただし技によっては複数キャラが使えるものがあり、先にだれかが覚えてしまうとほかの人が覚えられなくなるのでバランスよく覚えさせる必要があります。
コリン(リーダー/戦士)
マイス&ミスティクスの主人公。
魔女にのっとられた王国の王子さま(元人間)で、剣で戦う戦士タイプのキャラクター。
戦士タイプのスキルとリーダータイプのスキルを使うことができます。
能力値はすべてが平均的なバランス型。
おすすめスキル習得順
斬り返し→命令→鼓舞
ネズ(修繕屋/戦士)
罠作りが得意な修繕屋さん。
能力値的にはコリンに近く、近接戦闘要員です。
攻撃力が高いわりに防御力、移動力が低くなっています。
おすすめスキル習得順
轟く鳴き声→不屈→(お好みで)罠の設置
マギノス(魔術師)
魔法を使っての遠隔攻撃ができます。
攻撃力は高めですが、体力・防御力ともに低いので敵に攻撃されるとあっという間にやられてしまいます。
ストーリーが進むとデバフ(弱体)魔法も覚えられるようになります。
おすすめスキル習得順
ミスティック・ボルト→ミープス(3章以降)→チェイン・ライトニング→(お好みで)インビジビリティ、ミスティック・ブラスト
チルダ(治癒術師)
パーティーに1人は欲しい回復役。
意外と鈍器を持っての殴りも強いです。
おすすめスキル習得順
メジャー・ヒール→キュア→フォーティファイ
フィルチ(悪漢)
移動力が高い盗賊タイプのキャラクター。
敵のドブネズミにとどめを刺すとチーズホイールにたまったチーズを盗めるといったユニークな能力を持っています。
おすすめスキル習得順
活力の急増→(お好みで)鋭い目、身かわし、発見、ナイフの一撃
リリー(射手)
2章で登場する弓使いの女の子。
新しい部屋タイルに入るたびにチーズトークンを2つ得られるため、チーズトークンを手に入れやすいです。
技も高コストのものが多いハイリスク・ハイリターンタイプ。
おすすめスキル習得順
精密射撃→応急手当→強力な射撃→(お好みで)先制攻撃、狙撃
マイス&ミスティクスを遊んだ感想
アートワークが素敵
リアル調だけど可愛いらしいネズミのキャラクター、時計のようにデザインされたチーズホイール、「ボタンの盾」「クルミの殻の胸当て」といったアイテムの数々……。
アートワークの魅力は群を抜いています。
見た目に惹かれて興味をもったなら、買って損はないです。
遊びごたえのある重量級ゲーム
可愛い見ためとは裏腹に、1プレイ2時間くらいかかる重量級のゲームです。
11章あるので、クリアするまでに25時間〜30時間くらいかかります。(ゲームオーバー含む)
さらにフィギュアを着色しようと思ったら、45時間くらいかかります。(味方6体、敵16体)
慣れている人ならもっとはやく塗れるかもしれません。
時間はかかりますが、フィギュアを塗ると視認性があがり、愛着もわくのでおすすめです。
運要素は高め
ほかの協力系ゲームと比べると運要素は高めかなと思いました。
とくに戦闘時に先手が取れるかどうかが重要で、運が悪いと敵が先手→行動前にやられてしまうこともありました。
アンドールの伝説のようにカツカツで考えるというよりも、ダイスの出目と流れを楽しむかんじ。
そういう意味ではエルドリッチホラーに近いです。
エルドリッチホラーよりも理不尽じゃないですが。
アンドールの伝説は運要素を極力おさえた結果、RPGより詰め将棋っぽい感じになっているのでRPG感を味わいたい人はマイス&ミスティクスの方があうかもしれません。
わたしはどっちも好きです。
フィギュアつきで射程の概念もあるんだけど、部屋タイルが狭いのであまり活かせてないのがちょっと残念ですね。
もっとマップが広かったらヒット&アウェイとかいろいろ戦法が使えたのになーと思います。
気になったところ
チーズトークンが足りなさすぎる
技を使ったりレベルアップするときに使うチーズトークンが24枚しか入っておらず、ひんぱんに足りなくなりました。
レベルアップには6枚集める必要がありますし、チーズホイールにも最大で6枚貯まるので6匹ぜんいんで攻略する最終章などは、あっという間にチーズトークンがなくなります。
チーズトークンが足りない場合、ほかのもので代用する(無限にある扱い)のか、トークンがない場合はもらえないのかがわからなかったです。
プレイした時はトークンがない場合はもらえないルールでやってみたのだけど、そうするとサージも起こらなくなるのでバランスが変わってくるんですよね。
ほかで代用して、無限にある扱いにした方がよかったかもしれません。
敵の種類が苦手な人にはツラい
敵にゴキブリ、ムカデ、クモが出てくるので苦手な人は手を出しづらいです。
気をつけるところは、
- 説明書9ページの右下にムカデのイラスト
- 説明書13ページページ右下にゴキブリのイラスト
- 各手番順カードのイラスト
- 各フィギュア
- ストーリーブックの差し絵にクモのイラスト
手番順カードやフィギュアはともかく、説明書にまで装飾イラストとして使うのはやめてー! と思いました。
説明書のゴキブリのイラストはリアル調ではないのがまだ救いです。
手番順カードのイラストが1番リアルでウッっとなるので、手番順カードの操作を1番耐性高い人にやってもらうなり、右側のイラスト部分を隠すなりすれば苦手な人でもいけるかも。
わたしはやっているうちに慣れました。
マイス&ミスティクスの感想まとめ
すごく面白いし大好きなゲームなんだけど、敵にGが出てくることもあって手放しでは勧めづらいです。
でも苦手なのを乗りこえてでもプレイしてよかったと思います。
覚えたスキルや手に入れたアイテムの一部を次の章に持ちこせるので、ちょっとずつキャラクターを育てていく楽しみがあります。
残念なのは、海外で出ている拡張の日本語版が未発売というところ。
ストーリー中心のゲームのため、海外版をプレイするのもハードルが高いので日本語版の拡張セットも出していただきたいです。
基本セットだけでもじゅうぶん楽しめるので、拡張は気長に待ちます。