もうすぐ新年度なので、進路関係の記事でも書いてみます。
自分は3年ちょっとの不登校のあと美術科の高校に進学するという、すこしレアな経験を持っているので誰かの参考になれば。
高校受験をしたのは約20年前なので、現状とは異なっている可能生があります。
記憶もあいまいになっている部分もあるので、記憶間違いも多少あるかもしれません。
美術系高校を受験
中学2年の終わりごろに「英語と絵を勉強したい」という気持ちが強くなり、高校受験をすることにしました。
中学の担任の先生にも相談したところ美術系の高校を調べてくださり、県立の美術科の高校を第1志望、私立の普通科 美術コースの高校を第2志望として受験しました。
美術科と普通科 美術コースの違い
美術系の高校には大きくわけて「美術科」と「普通科 美術コース」の学校があります。
(美術コースではなく、デザインコースとなっている学校もあります)
美術科は県から認可を受けて、学科の授業を減らして美術系の授業を入れることが認められています。
学科の負担が少ないぶん学校生活にはゆとりができますが、美術大学(美大)ではない一般大学に進路変更したくなった時に苦労します。
また、私立美大は学科もそれなりに必要なので高校の先生からは「美術科の生徒は実技はいいけど、学科で落ちる子が多い」とよく言われていました。
普通科 美術コースは普通科の勉強をやったうえで、学校独自で決めた美術の授業を受けます。
そのためカリキュラムは詰めこみ気味になります。
わたしの通っていた美術科では、進路は美大を受験をする人が圧倒的に多かったです。(8割ぐらいの人が美大を受験していました)
美大受験には美術研究所(美研)という絵の予備校に通うことがほぼ必須で、学校の授業が影響する割合はそれほど高くないので、好きな方でいいのではないかと思います。
普通科と美術科の授業の違い
美大受験にあまり必要のない理系科目はほとんど履修せず、文系科目と実技重視です。
文系科目
国語と英語はIIまで。
英語は3年生になると、オーラルコミュニケーションBとリーディングをやります。
日本史や世界史は、普通科の高校では日本史(世界史)Bを履修することが多いですが、美術科ではより範囲の狭い日本史(世界史)Aを履修します。
理系科目
理系科目は普通科と大きく異なります。
数学は1年〜2年生で数Iだけ履修し、3年からは数学の授業はなくなります。
ただし数Iだけだとセンター試験の範囲をカバーできないので、数Iの授業内で数Aの一部を勉強します。
理科系は1年生に化学IA、2年生に生物IAを履修します。
物理はありません。
美術科の履修科目
学校にもよりますが、うちの高校ではこんな感じでした。
科目 | 学年 | 内容 |
---|---|---|
国語 | 1年 | 国語I |
2年 | 国語II | |
3年 | 国語II | |
英語 | 1年 | 英語I |
2年 | 英語II | |
3年 | オーラルコミュニケーションB リーディング |
|
数学 | 1年 | 数学I |
2年 | 数学I(+数Aの一部) | |
3年 | なし | |
社会 | 1年 | 倫理 |
2年 | 日本史A | |
3年 | 世界史A 政治・経済 |
|
理科 | 1年 | 化学IA |
2年 | 生物IA | |
3年 | なし | |
保健 | 1年~2年 | 保健 |
体育 | 1年~3年 | 体育 |
家庭科 | 1年~2年 | 家庭科 |
美術系の授業は座学(美術概論、西洋美術史、日本美術史)と実技科目(デッサン、油絵、日本画、彫刻、平面デザインなど)があります。
隣接県特例(千葉県、埼玉県、茨城県)
公立高校はふつう、自分が住んでいる県の高校にしか入学できません。
しかし千葉県、埼玉県、茨城県には隣接県協定という制度があり、学区が隣接していれば他県の公立高校に志願できます。
わたしも隣接県特例を使って、お隣の県の高校に進学しました。
選択の幅が広がるので、該当の県にお住いの方はぜひ活用してみてください。
それ以外の学科
わたしは美術科でしたが、音楽科や体育科などの科を設置している学校もあります。
また、大人になってから「それゆけ女子高専生」というウェブ漫画を読んで、高専という種類の高校があることを知りました。
プログラミングにも興味あったので、もし中学の時に高専という選択を知っていたら、美術科ではなく高専に行っていたかもしれないなぁ、とも思いましたね。
漫画は無料で読めるので、興味がある人はぜひどうぞ。