VR

VRに必要なパソコンのスペックはどれくらい? 実際にVRで遊んでいるパソコンのスペックも紹介

パソコンでVRゲームをやってみたいけど、どのくらいのスペック(性能)のパソコンを買えばいいかわからない……

そんな風に悩んでいませんか?

この記事では、BTO歴12年のわたしが、VRに必要なパソコンのスペックを解説します。

BTOとは
自分でパソコンのパーツを選んで買う受注生産のこと。

VRゲームに必要なパソコンのスペック

代表的な2つのVR機器(Oculus Rift、HTC VIVE)の推奨スペックは以下のとおりです。

Oculus Rift

パーツ 推奨スペック
CPU Intel i5-4590または
AMD Ryzen 5 1500X以上
メモリ 8GB以上
グラフィックカード
(GPU)
NVIDIA GTX 1060または
AMD Radeon RX 480以上
必要端子
  • HDMI 1.3 ×1
  • USB2.0 ×1
  • USB3.0 ×3
OS Windows10

HTC VIVE

パーツ 推奨スペック
CPU Intel Core i5-4590または
AMD FX 8350以上
メモリ 4GB以上
グラフィックカード
(GPU)
NVIDIA GeForce GTX 970または
AMD Radeon R9 290以上
必要端子
  • HDMI1.4またはDisplayPort 1.2以降×1
  • USB 2.0以降×1

※VIVE Proは
DisplayPort 1.2 以降とUSB 3.0 以降×1

OS
  • Windows 7 SP1
  • Windows 8.1 以降
  • Windows 10

いま推奨環境のパソコンを買うとなると、値段は20万くらいかかります。

HTC VIVEのグラフィックカード(GPU)に載っているのは、すこし古い製品です。

性能としては、NVIDIA GeForce GTX 970、AMD Radeon R9 290はOculus Riftの推奨環境のNVIDIA GTX 1060、AMD Radeon RX 480とほぼ同じランクです。
(NVIDIA GeForce GTX 970、AMD Radeon R9 290のほうが少し性能が低い)

つまり、Oculus RiftとHTC VIVEで必要なグラフィックカードはほぼ同じです。

とはいっても、 パソコンに詳しくないとよくわからないですよね。

パーツごとにざっくり解説をします。

CPU

中央演算処理装置というもので、パソコンの計算するスピードに影響します。
CPUがよければよいほど、処理が速いです。

いまだとゲーミング(ゲーム用)パソコンとして売られているパソコンは、たいてい推奨スペック以上のものがついています。

Intel Core i5-8000番台のCPUを搭載しているゲーミングパソコンが多いですね。

なので、注文するときにカスタマイズしなくても大丈夫です。

予算に余裕があれば、より上の性能のものにするくらいですね。

メモリ(RAM)

データの一時保管場所です。

メモリが大きければ大きいほど、メモリをたくさん使うソフトでも動くし、たくさんのソフトを同時起動することができます。

いま使っているパソコンのメモリは8GBなんですが、けっこうギリギリです。
できれば16GBあるとよいです。

BTOショップではよく「メモリ増設無料キャンペーン」をやっています。

通常8GBのメモリ構成で売られているパソコンが、キャンペーン期間中は無料で16GBにできる、みたいな感じ。

そういうキャンペーンの時を狙って買うと、お得ですね。

グラフィックカード(GPU/VRAM)

パソコンでゲームをするうえで、1番重要なパーツです。

グラフィック向けのCPU(GPU) + メモリ(VRAM)と考えるとわかりやすいです。

グラフィックボード(グラボ)とも呼ばれます。

NVIDIA社のGeforceシリーズとAMD社のRadeonシリーズの2択ですが、Geforceを扱っているショップの方が多いです。

NVIDIA GeForceシリーズだとGTX1060以上がVRゲームができるグラフィックカードになります。

うしろにtiがついているものは、同じ番号のものより性能がよいです。

GTX 1060 > GTX1070 > GTX 1070ti > GTX 1080……ですね。

GTX 1080以上は値段がビックリするくらい高いので、ふつうにVRやるだけならGTX 1070かGTX1070tiがあればよいでしょう。

GTX1060はいまVRゲームやるぶんにはいいですが、1、2年後も使うとなると性能的にキツくなってくるかなーと思います。

スペックとは関係がないけど、気にした方がいいパーツ

電源

パソコン処理をさせていると、パソコン内部に熱が大量に発生します。

パソコンのパーツは精密機械。
熱に弱く、パソコン内部の温度があがれば壊れやすくなります。

せっかくスペックの高いパソコンを買っても、すぐに壊れたら悲しいですよね。

電源がよいと、より熱の発生を抑えることができます。
その結果、パソコンが長持ちします。

価格が安めのゲーミングパソコンは、デフォルトの電源は性能が低めのことが多いので、カスタマイズで+5000円〜1万円くらいする電源を選んでおくと安心です。

たとえばBTOショップ大手ドスパラの人気ランキング1位のパソコン「ガレリア XV」は、デフォルトの電源はメーカー名が記載されていません。

メーカー名の記載なしというのは、どこの誰が作っているのかわからないので、そのままの構成で買うのはけっこうリスキーです。

そういう時はカスタマイズでEnhance 800W 静音電源 (80PLUS GOLD / EPS-1780GA1) 《カスタマイズ特価中》とかに変えるといいですね。
ドスパラの電源

SSD

SSDはメモリとHDDを足して2で割ったみたいなもので、HDDと同じようにデータの保存ができます。

特徴は、その速度。
HDDよりもだんぜん速いです。

OSをSSDにインストールすれば、ゲームのロード時間だけではなく、パソコンの電源を入れてから起動するまでの時間も爆速になります。

HDDだとパソコン起動するまで5分くらいかかっていたのが、SSDにすると3秒くらいで起動します。

日々の快適なパソコン生活のためにも、ぜひとも使いたいところ。

USB接続タイプのSSDもあり、あと付けも可能なので、とりあえずパソコンを買ってから考えてもよいです。

そのほかのパーツ

ほかにもCPUファン、マザーボードの種類、ケースの好みなどいろいろありますが、こだわるとキリがありません。

BTOの経験のない人はスペック(CPU、メモリ、グラフィックカード)と電源だけ考えればいいかと思います。

いま使っているパソコンでVRゲームができるかを確かめる方法

Steamで無料公開されている「SteamVR Performance Test」で計測できます。
※Steamのインストール、ログインが必要です。
ベンチマーク SteamVR Performance Test

結果が「レディ」となっていれば、多くのVRゲームが快適にプレイできます。

VRゲーム用のパソコンはどこで買えばいい?

いままでゲーム用のパソコンを持っていない場合、新規購入になります。

家電ショップで売っているような普通のパソコンはグラフィックカードがついていないうえ、自分で増設するスペースもありません。

つまり、ふつうのパソコンでVRゲームをプレイするのは不可能です。

BTOショップという、自分でパソコンのパーツを選んで購入できるお店でゲーミングパソコンを買うのが主流です。

などのショップがあります。

わたしが実際に使っているパソコンのスペックを紹介

実際にわたしが使っているパソコンのスペックをご紹介します。

3年前のミドルスペックのゲームパソコンなので、パーツが古くてちょっと参考にしづらいですけど。

BTOショップのサイコムさんで買いました。
ベースモデル:G-Master Mace H370からカスタマイズしています。

値段は18万3720円でした。

パーツ スペック
CPU Intel Core i5-4690(3.50GHz)
メモリ(RAM) DDR3 8GB(4GB×2枚)
グラフィックカード(GPU/VRAM) GeForce GTX970(4GB) MSI製
OS Windows7 SP1
HDD/SSD SSD(256GB)とHDD(1TB)
マザーボード ASRock H97 Pro4
CPUファン Scythe 虎徹 [SCKTT-1000]
電源 Fractal Design Edison M 650W Seasonic製
[650W/80PLUS Gold]
ディスプレイ(※) 22インチ WSXGA+(1680×1050)
LG FLATRON Wide(L226WA-BN)

※ディスプレイはBTOではなく、家にあったディスプレイを使用。

買ったのが昔のため、グラフィックカードはGTX970と古い製品となっています。
いまだとGTX1060(よりすこし性能が低い)くらいのグラフィックカードです。

SteamVR Performance TestではVRレディとなっており、ほぼ問題なく遊べています。
SteamVR Performance Test結果

ただ、必要スペックはプレイするゲームにも左右されます。

「Quanero VR」というゲームはCPUの性能がたりなくて、オープニングのスタッフロールで止まりました。

あとメモリが8GBしかないので、VR以外にもソフトウェアを起動していると、「情報の損失を防ぐためにプログラムを終了してください」というメッセージが頻繁にでます。
メモリが少なくなると警告メッセージ

ほかのソフトを終了させてVRだけ起動すればいいのですが、けっこう面倒なのでメモリは16GBあるといいなぁと思っています。

動画編集もメモリの使用量が多いので、VRゲームだけではなく動画編集したい人は16GBあるといいですね。

ノートパソコンでもできるの?

ゲーミング用ノートパソコンでスペックを見たすならばプレイすることは可能です。

ただし、ノートパソコンのパーツはデスクトップの同じ型番のパーツよりもすこし性能が落ちるのと価格が高いので、コスパは悪いです。

ノートパソコンはデスクトップに比べるとUSBポート数が少ないので、ポート数がたりるかどうかを確認してください。

まとめ

以上、VRに必要なパソコンのスペックについて解説させていただきました。

8K画質でなめらかに動くVRがやりたい! とかでなければ、ハイエンド機種でなくても大丈夫です。

パソコン選びの参考になれば幸いです。

Oculus RiftとHTC VIVEどちらのVR機器を買うか迷っている人は、こちらの記事も参考にしてください。

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