アンドールの伝説 最後の希望をクリアしたのでレビューです。
過去作のレビューはこちら。
全体的な感想としては、面白いしボリュームもあるけど、難易度が低いぶん物足りなさも感じました。
独立拡張なので、基本セットがなくても本作からプレイできます。
が、ストーリー的な盛り上がりを考えると基本セットからプレイした方がよいです。
(基本セットにでてくるキャラクター勢ぞろい)
基本システムから変わった点
大きなシステムの変更点としては、以下のとおりです。
- お金がなくなった
- 勇者ごとの個性がより強くなった
- 意志力がより重要になった
お金がなくなるなど基本システムにガッツリ手が入りましたが、わかりやすく、バランスがよくなったと感じる変更でした。
アイテムは霧の中にいる山岳民族に会うと、アイテムを1つ選んでもらえるシステムになりました。
攻撃力は、敵を倒した時に直接もらうことができます。
勇者ごとの固有の能力は2つになり、(2つめの能力はチュートリアルの伝説11の途中で解禁)、よりきわだった能力になったのもよかったです。
私は戦士でプレイしたのですが、今回は馬に乗って移動できるんですよ。
移動でも戦闘でも役に立ってくれます。
コマもほかの勇者より大きくて特別感があります。
それにしてもソーンさん、人相変わりすぎじゃないですか。
険しい冒険の日々が彼を変えたというのか……。
(女の子のマイレンさんもゴツくなってました)
2人プレイするなら、勇者を変えて2周しても楽しめそうです。
意志力は基本セットではわりと空気な感じでしたが、つぎの追加システムのおかげで重要度があがりました。
- 夜明けに食料を食べないと意志力-8される(死にやすくなった)
- マップ上で意志力が特定の値以上ないと通れないマスがある
そのぶん、意志力もあげやすくなっています。
結果的に意志力が増える→戦闘で振れるダイスの個数も増えて楽しかったです。
アンドール最後の希望のストーリー
クラード族という巨人に囚われた人々を助けるため、アンドールの南部にある灰色山脈に乗りこむところからストーリーがはじまります。
チュートリアルの伝説11で○○が□□でしまったり、終盤ではある人物の意外な事実が発覚したり、道中のシナリオの面白さは3部作中1番です。
ネタバレになるので「ぜひ射手を入れてプレイして」くらいしか言えません。
ゲームボードは基本セットと同じ大きさ。(新聞紙を広げたときと同じくらい)
あいかわらず大きい&リバーシブル仕様です。
アンドール3部作中、いちばん難易度が低い
アンドール最後の希望は基本セットがなくてもプレイできる独立拡張で、新規の人もプレイする想定のためか難易度はおさえられています。
敵の出現数が少なく、攻撃力も低めで時間的にも戦闘的にも難易度は低めです。
基本セットで戦う各伝説のボスの攻撃力はプレイ人数×10くらいだったのに、最後の伝説のボスはプレイ人数×7〜10くらいの攻撃力しかありません。
ちょっと弱め。
慣れた人なら最初にもらえる望遠鏡と嵐の盾を抜いて、ボスの攻撃力+5するぐらいで、ちょうどよくなりそう。
基本セットと北方への旅立ちをプレイしていて慣れていたこともあるのですが、最初から最後まで1回もゲームオーバーにならなかったです。
北方への旅立ちの難易度が高かったこともあって、ものたりない感じがしました。
とくにアンドール3部作のラストであるにもかかわらず、ラスボスが不在なのは好みが分かれるところです。
戦闘大好きな私としては、もっと強敵を倒して終わった! という感じの方がよかったなぁと思いました。
過去最高のボリュームとコンポーネント
基本セットが5伝説、北方への旅立ちが4伝説だったのに対し、最後の希望が7伝説ぶん収録されています。
圧倒的ボリューム。
箱を持った時の重さからしてぜんぜん違います。
基本セットと比べるとズシっと重いです。
物語カードは付属のチャック袋1枚では入りきらないほどあり、2つに分けました。
コンポーネントも3部作中、いちばん豪華です。
基本セットでは城を攻めてくる感じでしたが、今回の拠点は宿営地(テント)と馬車。
伝説ごとに拠点を移動していくことになります。
このコマがまた可愛らしい。
アンドール3部作の感想まとめ
ストーリー
ストーリーがよかった順に、
基本セット=最後の希望>>北方への旅立ち
基本セットは強敵と戦って勝利してハッピーエンドという王道な感じ。
最後の希望は序盤からストーリーに起伏があって途中はすごく楽しかったけど、最後のパンチが弱い気がしました。
難易度
難易度が高い順に、
北方への旅立ち>>基本セット>>最後の希望
コンポーネント
コンポーネントが豪華順に、
最後の希望>基本セット>北方への旅立ち
コンポーネントはみんなそれぞれいい感じです。
最後の希望がコンポーネント量が多いぶん満足感が高いです。
北方への旅立ちは難易度下げるためのお助けキャラとか使わないコマがあるので、ちょっと損した感じになります。
コストパフォーマンス
コスパ高い順に、
基本セット>最後の希望>>北方への旅立ち
基本セットは公式ホームページから追加の外伝をダウンロードできるのが大きいです。
総合的な満足度
基本セット>最後の希望>>北方への旅立ち
絶望的な中でクリアできるギリギリの難易度と、ストーリーのエンディング感が高い基本セットが1番楽しいです。
最後の希望は敵の数が少なくて、3人プレイだと強い敵が出ても拠点で受け切れてしまいます。
そのため楽に倒せるザコしかやらないので、ちょっと緊迫感が足りなかったです。
アンドールの伝説のストーリー時系列
ストーリーの時系列順にプレイしたい人のためのアンドール作品ガイド。
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アンドールの伝説 基本セット・基本セット外伝1〜2
時系列は伝説1→伝説2→伝説3→外伝2→伝説4→外伝1→伝説5です。
外伝は公式ホームページからPDFがダウンロードできます。
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アンドールの伝説拡張セット 星の盾
基本セットといっしょに使う拡張セットです。
(星の盾のみのプレイ不可) -
アンドールの伝説 基本セット外伝3・外伝4
公式ページからダウンロードできる外伝です。 -
アンドールの伝説拡張セット 北方への旅立ち
基本セットといっしょに使う拡張セットです。
(北方への旅立ちのみのプレイ不可) -
アンドールの伝説CG 災いの島の冒険
いままでのアンドールが1〜4人用なのに、なぜこれだけ1〜2人用になった、という謎セット。
基本セットがなくてもプレイできます。
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北方への旅立ち 外伝5
公式ページからダウンロードできる外伝5。
災いの島の冒険をプレイしていないとストーリーに出てくるキャラクターがまったくわかりません。
メインストーリーにはからまないです。
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アンドールの伝説 最後の希望
独立拡張のため、基本セットがなくてもプレイできます。
ストーリーは基本セットとつながっているので、できれば基本セットからプレイした方が面白いです。
アンドールの伝説感想まとめ
アンドールの伝説をやったことないという人は全体的なバランスがよく、コスパ最高の基本セットがおすすめです。
基本セットは今はプレミアがついているので、改訂版の発売待ちですね。
基本セットをプレイし終わってもう少しアンドールの世界に浸りたいなという時は、最後の希望をプレイするとよい感じになります。
拡張セットの北方への旅立ちはストーリーにはあまり興味なし、とにかく難易度が高いゲームをやりたい人向け。
ストーリーはほかのアンドール作品とつながってはいるけど、ストーリー性は薄いので飛ばしても問題ないです。
最後の希望をプレイする時は、伝説14の物語カードのエラッタ(誤記修正)が下記ページにあります。
アンドールの伝説 最後の希望 完全日本語版 エラッタ